夏も終わったようなもんですが今年は夏休みを取り切れていません。

ということなので、今更ながら夏休みの研究の結果を報告いたします。

VHT2902というパワーアンプが大好きなんですが、何故か直ぐに真空管がやられてヒューズが飛んでいました。

マッチングペアで使用するものなので、かなりの本数のKT88をダメにしてきたんです。
KT88ってEL34や6L6GCと比べても全然高価ですし、大好きなSovtek製のKT88はもう入手不可能です。

何本ものKT88をダメにしているうち、流石にダメになる期間が短過ぎるだろと思い、ダメになった真空管を良く観察してみたのです。
すると共通して真空管のガラスに小さな傷が・・・

具体的にどんな傷かというと、自動車のフロントガラスに極小さい小石が当たったような傷とでも言いますが、ポツっとした傷です。
ホント米粒大より小さい傷なのです。

恐らくストリングリテイナーが老朽化により伸縮性を失い、真空管を力強く押し付けたためにできた傷ではないかと考えられます。

小さな傷ではありますが、これで完全な真空度を保てなくなってしまったのではないかと・・・
但し、ゲッターはどれもシルバーのままなので、推測が間違っている可能性は捨て切れません。

逆にゲッターが白くなっていないのであれば、小さな傷を修復して再度使用できたりしないかなぁ〜という素人ならではの淡い期待が無きにしも非ずです。

ということでガラスの修理を企てたのですが、ただのガラス修理ではなく真空管のガラスなので真空度を保つため、それなりの強度と耐熱性が必要だと思うんですよ。

なので、自動車のフロントガラス修理キットでは駄目なような気がするんです。

じゃ、部分的にガラスを加熱して溶かし融着すれば良いのではないかと考えたのです。
イメージ的にはガラス細工の工房のようにガラスが赤くなって柔らかくなって固まるイメージです。

ガラス工房に知合いがいる訳でもないので、近くのホームセンターからガスバーナーを購入することにしました。 

とりあえず近くのホームセンターで新富士バーナー株式会社のRZ-820Sという一番安い製品を購入しました。

パッケージに記載のある「用途」には 、ホビー部門で「ガラス細工」と書かれていたので、安心して購入したのでした。

いきなり加熱するとガラスが割れるという噂なので、晴れた日に日光で十分に真空管を温め、いざ加熱!!

その模様を動画にまとめましたので、ご覧になってください。



暑い日はボンベ内の圧力が高まる他、炎自体が見えないので中々コントロールが難しかったです。

記録するためiPhoneで動画を撮影していたんですが、iPhoneが熱くなりすぎて保護のために自己停止するくらい熱くなりました。

遠目からゆっくり加熱していったんですが、ガラスが赤くなる前に風圧に押され変形したので、ここで実験中止。

ガスバーナーで真空管のガラスを加熱するのは相当難しいですよ。
もしかすると自分のイメージがズレているだけかもしれませんが・・・

結果としてガスバーナーで真空管を加熱してガラスの割れを修復することは多分無理です。
理科室にあるようなガスバーナーだったらどうにかなるかもしれませんが、今回購入したようなタイプではプロでも難しいと思います。

これは大人の火遊びです。
良い子のみなさんは、決して真似しないでください。

以上、夏休みの自由研究でした。