自分が知る範囲では、Pete Thornが初期Van Halenのサウンドを最も良く再現しているギタリストだと感じています。

先に予告編もあったんですが、ついにPete Thornが『THE EVH TONE PICKUP DEEP DRIVE! HEAR 23 PICKUPS!』なる動画をアップしました。



凄い興味があったので、予告編を観てから首を長くして待ってたんですよ。

ということで、動画で取り上げられたP.U.の中から気になったものについてコメントしてみたいと思います。

Seymour Duncan '78 Modelは、流石にニュアンスが出てますね。
Custom Shop製になるのであまり流通してないのが残念・・・
ベース価格で$160
ただ、国内で購入すると価格が相当跳ね上がることに・・・
DC Resistance: 非公開(9.0k)
Resonant Peak: 非公開
Magnet: Alnico Ⅱ

Seymour Duncan Frankenstein Custom Shopは'78 Modelと同じくAlnico Ⅱなんですが、抵抗値がちょっと高め。
Frankenが塗り替えられて、P.A.F.を巻き直したものから交換した頃のピックアップという方向性なんですかね。

'78 Modelより確実にパワフルですけど、ニュアンスはかなり近いんじゃないかと思います。
ベース価格で$189

こちらは、Seymour DuncanのH.P.でもArtist Signatureとしてエディの名前を堂々と出して説明しているので、ロイヤリティ分だけ高くなっているのかも。
DC Resistance: 非公開 (14.2k)
Resonant Peak: 非公開 
Magnet: Alnico Ⅱ

Frankensteinは恐らくEVHブランドから出てるものと全く同じものですが、Seymour Duncan Custom Shopにオーダーすれば、Trembuckerにしたり、マウティング・レックの長さを選択したり、4芯ケーブルにしたり、色が選べたり、いろいろとカスタマイズできます。

こちらがEVHのFrankenstein Humbuckerです。(サウンドハウスでも購入可能)



Seymour Duncan Custom Custom SH-11(TB-11) は、前々から気になっていたんですが、同じAlnico Ⅱでもターン数が多いせいか'78 Modelより若干すっきりしない感じですね。
仕様的にはSeymour Duncan Frankenstein Custom Shopに近いようですが、若干曇って聴こえますね。
ピークが若干下なのかな?
DC Resistance: 14.4 k
Resonant Peak: 5.2 kHz
Magnet: Alnico Ⅱ




Seymour Duncan Custom SH-5(TB-5) はローミッドがグッと来る感じでなんですが、'78 Modelのようなキレはないように感じます。



Custom Customとはマグネットだけが違うだけみたいなんですが、マグネットが音のニュアンスに与える影響は大きいですね。
DC Resistance:14.1 k
Resonant Peak:6 kHz
Magnet: Ceramic

以前、エディ本人が使ってたなんて言う記事も見たことがありますが、ボディ材がバスウッドだったり、ダイレクトマウントだったりすると違った印象を受けるかもしれませんね。

Seymour Duncan '59 SH-1(TB-1) もエディ本人も使ってたことがあるみたいな記事も見たことがありますが、キレはあるけど、思ったよりというか予想どおりパワーが若干不足しているように感じます。
ん〜'78 Modelより気持ち非力だなぁ。
その分、ピックのアタック音まで拾っちゃう繊細さがありますね。




ポピュラーなピックアップだし、価格も安く入手も容易なので良いかもしれませんが、自分の期待値が高過ぎたせいか、ちょっと物足りない感じ。
DC Resistance: 8.13 k
Resonant Peak: 6 kHz
Magnet: Alnico V

初めて聞くブランドでしたが、PARIHAのPASADENA "WHITE"が$105でコスパも優れていて非常に興味が湧きました。
DC Resistance: 9.0 k
Resonant Peak: 不明
Magnet: Alnico Ⅱ  

PARIHAのPASADENA には"BLACK"というモデルもありますが、"WHITE"はSeymour Duncanでいうところの '78 Modelで、"BLACK"がSeymour Duncan Frankensteinに対応するのかと思いました。
DC Resistance: 14.5 k
Resonant Peak: 不明
Magnet: Alnico Ⅱ

今回はあくまでもVan Halenのファーストアルバムを意識した動画で、使われたギターも出来るだけ近づけているようでしたが、1978年当時のエディのニュアンスに近づけるのであればマグネットがアルニコⅡ、抵抗値が9 kΩ辺りだと良い感じになるのではないかと感じました。 

ということで、久々にピックアップが欲しくなったんですが、サウンドハウスのポイント消化が目的だったのでSeymour Duncan Custom Custom TB-11を購入してみました。

SDTB11

Seymour Duncan Frankensteinと比べResonant Peakが若干低いかもしれませんが、ニュアンス的に結構近いんじゃないですかね。
そういう意味ではかなりリーズナブルであり購入の決め手になりました。

Neal SchonがPRSに載せており良い音を出していたのも理由の一つですね。

余談ですが、Seymour DuncanのH.P.では、Custom CustomのTrembuckerは現在利用できません的な表記もあったので、興味のある人は急いだほうが良いかもですね。

困ったことに載せるギターがないんですよね〜。
やっぱりメイプル指板、アッシュボディに載せないとEVHのニュアンスが半減しそうな気もするし、出来ればボディにダイレクトマウントしたい。

購入して一度も使ったことがないピックアップが他にもあるので、試さないとなぁという気持ちはあります。(笑)