大船渡高校の佐々木郎希君は、野球マニアには2年生の時から知られた存在でしたが、4月に行われたU-18の合宿で参考記録なら163km/hをマークしたことで一気に全国区になってしまいました。

ボク的には別に163km/hとかではなく、大谷翔平を超えるアスリートとして注目しています。
どこかのスカウトが言ってましたが、高校生レベルだと速球を投げることが出来る凄いエンジンを持った投手はいる、 コントロールが良く変化球も操れる野球センスが優れている投手もいる、ただ両方揃った投手はなかなかいないと。
佐々木君の場合は、それが高い次元で両立しています。

150km/hオーバーを常時投げられ、球速に矛盾するかのような力感のない完成されたフォームで軸が全くブレない。
しかもスピンが利いたファストボールを投げられる。
教えて出来るものではないと思います。

同じ岩手県ということもあり高校時代の大谷翔平と比較 されることが多いと思われますが、大方の見方と一緒で、投手としては佐々木君の方が優れていると言って間違いはないでしょう。

令和の怪物と称されることも多い佐々木君ですが、令和での初公式戦となる春の県大会地区予選も観に行きましたが、部員が9名の住田高校が相手ということもあり、相手に合わせた投球でした。
ちなみに球速は最速で140km/h。

しかし、今回は甲子園行きが掛かる言わば本番ですし、相手も3回戦とはいえ第二シードの盛岡第四が相手。
事実上の準決勝なので、この夏初めてリミッターを外さざるを得ない状況です。
そんな佐々木君が観たくて、朝3時に家を出て高速道路を飛ばして盛岡に向かいました。

8時前に岩手県営野球場に到着。
初めての岩手県営野球場でしたが、とにかく駐車場が無い。
野球場の駐車場は、全て解放されている訳ではない上に、盛岡市の中心部から外れていることもあり、球場周辺に有料駐車場も無い。
ボクははやく到着したこともあり、空き地を臨時有料駐車場にしているところに停めることが出来ました。

大谷翔平が高校時代に160km/hをマークしたこともあり、バックスクリーン方向からの映像では何度も目にした球場ではありましたが、グラウンドレベルから立ち上がっているバックネットが古臭さを助長しているだけで、バックネット裏から球場全体を見渡すと想像より芝生とかも綺麗な球場だなという印象を受けました。
ただ、バックネットのせいで、バックネット裏からだと観づらいことは確かですね。

佐々木君観たさで第1試合と途中辺りから、応援席を除く内野席はほぼ満席に近い状態となり、外野席が開放されていました。

ちなみに、下の画像に野球好きで知られる伊集院光氏が写っていますよ。
ウォーリーを探せじゃないですけどね。(笑)

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盛岡第四の試合前の練習を見ていましたが、県立高校とは思えない動きで流石第二シードだなと感じました。チーム力で劣る大船渡高校なので、佐々木君に全て掛かってるという印象でした。

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試合が始まると佐々木君も初回から飛ばしていて、この試合に掛ける意気込みを感じました。

序盤にヒットを打たれても強い当たりのヒットは無く、完全に佐々木君ペース。
相手も体験したことがない球速に笑うしかないという感じでした。

味方も6回に2点し、8回には公式戦自己最速となる160km/hを叩き出し、場内からどよめきと拍手が起きました。
ただ、球速に関しては、まだまだ出るよというような余裕さえ感じます。

このまま佐々木君の完封シャットアウトが観れるかと思った9回裏、先頭打者のフォアボールで歩かせると自慢の速球を連打され同点に。

8回に160km/hを叩き出しているだけに疲れが原因ではありません。
実際、9回にも150km/h台が出てましたし、打たれたのも159km/h。
相手の目が慣れたということもあるでしょうし、変化球でストライクが取れない状況だったので、ストレートに絞られた感はありました。

それに加え、もしかすると疲れや力みからボールの回転軸が傾いたり球速は出ているものの、質の良いボールでは無かったのかもしれません。
ただ、あの球速を捉えるのですから、盛岡第四を褒めるしかないでしょう。

同点にされた後も攻め込まれましたが、佐々木君が9回を何とか凌ぎ切り延長に持ち込みました。
しかし、流れは勢いに乗る盛岡第四ペース。
ファウルにはなりましたが、レフトポール際にあわやサヨナラホームランというような当たりもあったりして、いつ盛岡第四がサヨナラを決めてもおかしくない展開が続きました。

タイブレイクが見えてきた12回、何と佐々木君がライトポール際に自ら勝ち越しの2ランホームラン。
左打者が引っ張ったような低いライナー性の当たりに、リストの強さというかパワーに驚かされました。

試合はこのまま終了し、4対2で大船渡高校が準々決勝にコマを進めました。
本当に凄まじい試合でしたよ。

あの国保監督ですら、佐々木君を降板させることが出来ず、結局194球投げさせた訳ですから。

佐々木君は昨年の秋の大会から、スタミナを温存するため変化球を磨くことに力を入れてきたようですが、キレはあるもののコースに決まらず、逆に球数を増やすことになってしまっていると感じました。

佐々木君であれば、6~7割の力で140km/h台の質のいいストレートを投げられる訳ですから、変化球は最小限に抑え、脱力したキレの良いストレートをコーナーに決めていった方が、負担が掛からないのではないかとずっと思っています。

高校野球史上、最高のポテンシャルを持った投手ですので、これからが非常に楽しみです。

強く印象に残る試合になりました。